「群生」を広辞苑で引くと、「同種類の植物が一ヵ所に群がり生えること」と出ています。対して「群落」は、「異種の植物で形成される生物共同体」…。ということで今まで見かけた植物の群生をまとめてみました。

クルマで走っていてすごい繁殖力に目を見張りました。アレチウリ(荒地瓜)、北米原産の外来種で、昭和26年(1952)静岡県清水港で見つかり、その後各地の植物を覆い尽くすように拡がり、その土地の植生を大きく変えてしまうため「日本の侵略的外来種ワースト100」になっています。



ムラサキツメクサ(紫詰草)は牧草として渡来し、公園での座布団替わりや幸せの四つ葉探しのクローバーの名で親しまれています。



偕楽園公園の一部にも侵略の群生が見られますが、完全に駆除するのは難しいようです。


在来種のミズキンバイ(水金梅)は水辺の公園でこんな群生を見せていましたが、年々数が減り今は見る影もありません。全国各地でも水質の悪化や水域の埋め立てなどで消滅した地域もあり、環境省の「絶滅危惧Ⅱ類」に指定されています。

春の七草のひとつで、ペンペン草という名で知られている在来種のナズナ(薺)の群生と思いましたが、あまりにも勢いが強いので生った実をよく調べたら、外来種のマメグンバイナズナ(豆軍配薺)のようでした。こんなものまで外来種に置き換わられようとしていました。

コスモス 2019

ヒマワリ 2017

ジニア(百日草) 2018

キバナコスモス 2019

またある年は、同じ場所に嬉しいことに在来種の野草ホトケノザ(仏の座)がびっしりと群生をつくっていました。これらのお花畑は現在植えられていませんがその理由はわかりません。
現在見られる群生は、ほとんど外来種が圧倒的に強い繁殖力で主役の座を占めているのが現状です。肩身の狭い思いをしている在来種の中には駆逐されそうな種もありますので、親しまれてきた日本の四季の姿も変化していくのは避けられないようです。